ウクライナ と ロシア 戦争 日本 へ の 影響
- phil783albright62
- Sep 25, 2022
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ロシアのウクライナ侵攻に中国はどう動く? 「日中経済」に与える影響は? ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。 戦闘はやまず、犠牲者は増え続けている。 今世紀最大の危機とも言われる事態。 日本はどう向き合い、対応していこうとしているのか。 外交の最前線から報告する。 (岡野杏有子、青木新) 危機のきざし 不穏な動きは、去年11月ごろからあった。 ロシアが軍事演習として、ウクライナとの国境付近に部隊を展開し始めたのだ。 いわゆる西側諸国による軍事同盟、NATO=北大西洋条約機構への加盟を目指すウクライナ。 このころの外務省。 当然、さまざまな外交チャンネルを通じて、現地の情勢は把握していたが、緊迫感は表面化していなかった。 むしろことしの年明け以降に相次いだ、北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射を受け、東アジア情勢に目が注がれていた。 一気に警戒ムードに そんなムードが一変したのは、ことし1月末だ。 年末年始にかけて、欧米各国とロシアの首脳らによる会談が重ねられるなど、外交交渉が続けられたが、いずれも難航。 1月21日に行われたアメリカのブリンケン国務長官と、ロシアのラブロフ外相との対面での会談も、最後は決裂に終わった。 この3日後の1月24日。 アメリカが、ロシアはウクライナへの軍事行動を計画し、治安状況が悪化するおそれが高まっているとして、首都キエフのアメリカ大使館から職員の家族らを退避させることを明らかにしたのだ。 「軍事行動を計画」 外務省幹部は、取材に対し、こう語った。 「本当に軍事侵攻という事態になれば、国際秩序の根本を揺るがすものになる。 最悪の事態への備えが、外務省の喫緊の課題となってくる」 外務省内の警戒ムードが一気に高まったのを感じた瞬間だった。 まず動いたのが在留する日本人の保護だ。 当時、ウクライナには、およそ250人の日本人がいた。 アメリカが大使館の職員の家族らの退避を明らかにした1月24日。 日本もウクライナ全土で「危険情報」を2番目に高いレベル3に引き上げ、すべての日本人に商用機などが運航している間に出国するよう強く促し始めた。 事態は日増しに緊迫化 なんとか武力衝突は避けてほしい。 事態は、そうした国際社会の思いを裏切る展開をたどる。 アメリカは、今回、ロシアが侵攻を計画していることや兵力、標的などといった、いわゆるインテリジェンス情報を積極的に公開する異例の対応をとった。 機密情報をあえて公にすることで、相手側の機先を制し、行動を抑制しようという狙いがあったとされる。 これに対し、ロシアは「戦争する計画も意図もない」などと、部隊の展開は演習のためと反論。 また、アメリカが、軍事侵攻には制裁を科すことをちらつかせれば、ロシアも対抗措置をとる構えを見せ、事態は抑制どころか、日増しに緊迫していった。 このとき、日本外交は。 1月21日に、岸田総理大臣が、アメリカのバイデン大統領とオンライン形式で会談し、 ウクライナ情勢をめぐって、いかなる攻撃に対しても強い行動をとることで一致した。 ロシアが本当に軍事侵攻した場合に、どんな制裁オプションをとりうるか。 水面下で、外務省を中心に、政府内のシミュレーションが本格化した。 ただ、この時期、日米首脳会談以外に、日本がヨーロッパ各国やロシアとのハイレベルで、表立って対話を試みる姿は見られなかった。 なぜなのか。 外交関係に詳しい与党議員たちからは、こんな声が聞かれた。 「外務省は『ヨーロッパの問題だ』という認識で当事者意識が薄かったんだよ」 「北方領土を含めた平和条約交渉や共同経済活動への影響を考えて様子見だったね」 日本も働きかけ強める 2月に入ると、4日に北京でオリンピックが開幕したが、次第に平和のムードはかき消されていった。 2月10日。 ロシアが部隊を展開しているベラルーシで合同の軍事演習を開始。 翌11日には、アメリカのサリバン大統領補佐官が「五輪期間中もロシアの侵攻が始まってもおかしくない」と言及。 バイデン大統領が、ウクライナにいるアメリカ人に退避を呼びかけた。 このとき日本では。 11日に、外務省は「危険情報」を最も高いレベル4に引き上げ、在留する日本人に直ちに国外に退避するよう呼びかけを始めた。 これに伴い省内に森事務次官をトップにした対策室を立ち上げ、邦人保護対策などをいっそう強化することになった。 それまでの呼びかけもあり、このとき、在留する日本人はおよそ150人まで減っていた。 このころになると、自民党から「外交で日本の姿が見えない」という批判が公然とあがるようになっていた。 2月15日。 岸田総理大臣は、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行い、ウクライナの立場を支持し、1億ドル規模の円借款を行うことを伝えた。 2日後の17日に
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